なぜ香港での口座開設がブームとなったのか?その理由を解説

HSBC香港
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2015年頃をピークとする、日本人による香港での口座開設は海外投資の一歩として大きく注目を集めました。その後、口座開設条件がどんどん厳しくなっていき、英語が全く話せない日本人は口座開設がほぼ不可能となっています。しかし、今なお、香港で口座を開設したいと希望する個人投資家が後を絶ちません。その理由を解説したいと思います。

目次

オフショアである香港にわざわざ銀行口座を開設するメリット

オフショア投資の第一歩として、まずHSBC香港での銀行口座を開設するところからが始まりであるとされ、円高のピークを迎えた2015年頃、日本円から米ドルに変換し、香港での資産運用を開始する人々が大量に香港に押し寄せました。

では、HSBC香港上海銀行で銀行口座を開設するメリットは?どのようなものなのでしょうか。まず、HSBC香港が位置するオフショア香港にて銀行口座開設するメリットを見ていこうと思います。

資産防衛 – カントリーリスクを分散

日本では高齢化社会の到来に伴う社会保障費の増加に伴い、消費税増税などの実施で財政状態を改善しようとしています。しかし、財政状態が好転することはなく、日本政府が行う借金である国債発行残高は、令和元年度末で 897兆円* に達し、債務残高の対GDP比では 237.1%* と大きな数値であり、年々拡大、悪化の一途をたどっています。これは他の先進国や財政危機に陥ったイタリアなどに比べても高い数値となっており、日本の財政破綻のリスクもご自身の財産保全を考える上で、考慮しておく必要があります。

*財務省:国の借金の残高はどれくらい? https://www.mof.go.jp/public_relations/gallery/2019_03_D.pdf
*財務省:債務残⾼の国際⽐較(対GDP⽐)https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/007.pdf

日本の財政破綻リスクを念頭に、財産保全を行うには、資産を保有する場所を分散し、カントリーリスクを分散すること、そして、財政破綻に伴う日本円の下落リスクを避ける為に資産を保有する通貨の分散を行う必要があります。

オフショアである香港に銀行口座を開設することで、まず、カントリーリスクを分散、日本だけでなく海外にも財産を分けて管理することで、財産保全を行うことが可能となります。

源泉徴収されない利益 – 複利効果でより高い利回り

銀行で預金すれば、少ないなりにも利息がつきますが、日本ではその利息から20%が支払いを受ける際に源泉徴収されます。また、株式投資や投資投資信託に投資する際に受取る配当にしても、利益に対して、日本では20%の源泉徴収があります。

一方、オフショア香港では、利息及び配当に対する課税がありませんので、受取る際に源泉徴収されることなく、利益の100%を受取ることができます。
これは運用面において、つまり、資産を増やすに際して最適な環境であることを示しています。源泉徴収されずに保留された利益が再投資されることで、複利効果が得られ、資産をより大きく育てることが可能となります。

なお、日本居住者の方は、国外で発生した利益も申告する必要があります。しかし、利息収入は雑所得に分類され、他の雑所得と合算して20万円以下であれば申告は不要となっています。

銀行預金の利息に対して、投資信託ファンドにおいて、利益配当をせずに留保するものも多く有ります。この場合、ファンドの基準価額が増えるだけで、ファンドを解約するまで、毎年、税務署に利益申告をする必要がありません。もし、投資信託ファンドを定年退職までの長期間にわたり運用すれば、ファンド解約、利益確定し、日本で税金を支払うまで税金を支払わずに、利益を再投資し、複利で有利に運用することができます。

優れた金融商品の選択肢 – 有利な運用

オフショア香港では、投資による利息・配当収入などのインカムゲインや、有価証券の売買によるキャピタルゲインがともに課税されません。その為、資産運用を行う上で、優れた環境である為、世界中から金融機関が集まり、優れた金融商品が提供されています。また、有利な資産運用を求めて、世界中より資金が集まり、そのお金をターゲットに世界中の金融機関が優れた金融商品が提供されるという好循環を見てとれます。

このように、優れた金融商品から投資先を選ぶことができ、日本からも距離的にも近い香港は、資産を守りつつ、増やすにあたり、有利な場所であることが分かります。

HSBC香港で口座を保有する理由

つぎに、HSBC香港上海銀行での口座保有することで、どのようなメリットあるのかについて見ていきたいと思います。さまざまなメリットがありますが、主に下記の7つのポイントが挙げられます。

  1. 高い信用力で安全なHSBC香港上海銀行
  2. マルチカレンシー口座:1つの口座で主要国通貨を保有
  3. 外貨を外貨のまま出入金・管理できる
  4. 割安な海外送金手数料
  5. 充実の機能を持つインターネットバンキング
  6. HSBC香港を海外投資のハブとして利用する
  7. 世界各地のATMから引き出せる現金

(1) 高い信用力で安全なHSBC香港上海銀行

HSBC香港上海銀行が属するHSBCグループでは、世界各地で銀行業務ならびに金融サービスの提供を行い、世界有数の金融グループとなっています。HSBCグループは、アジア太平洋地域、ヨーロッパ、アメリカ大陸、中近東、アフリカの80を超える国と地域に約7,200の拠点を構え、国際的なネットワークを有しています。

HSBCグループの持株会社であるHSBCホールディングスは、ロンドン、香港、ニューヨーク、パリ及びバミューダの各証券取引所に上場しています。時価総額では、シティグループ、バンク・オブ・アメリカに次いで世界第3位の規模、ヨーロッパでは第1位の規模となっています。

HSBCグループの信用格付はというと、ムーディーズがAa3、S&PがA+という高い格付けを与えています。よって、HSBCは規模、信頼度ともにある銀行であると言え、日本の銀行の比ではありません。

また、HSBC香港上海銀行は香港ドル紙幣発券銀行でもあり、香港では知名度、信頼度ともに高い銀行となっています。

あなたの大切な資産を守る方法の一つである場所の分散を行うにおいて、世界的にも信頼できる銀行であるHSBC香港上海銀行は、その選択肢にすぐに上がってくるのは必然と言えます。

(2) マルチカレンシー口座:1つの口座で主要国通貨を保有

大切な資産を守っていく上で、日本円だけの1通貨で持っておくのではなく、複数の通貨で分散して資産を保有しておくことも重要です。通貨の分散を行う上でも、HSBC香港上海銀行の口座は非常に重要な役割を果たします。

HSBC香港上海銀行の口座は、その口座1つで世界の主要国通貨12種類を保有・管理することが出来るマルチカレンシー口座となっています。同じ口座において、この12通貨の通貨を預金、各通貨への両替も出来るようになっています。

オーストラリアドルAUD (Australian dollar)
カナダドルCAD (Canadian dollar)
ユーロEUR (Euro)
シンガポールドルSGD (Singapore dollar)
スイスフランCHF (Swiss franc)
米ドルUSD(US dollar)
ニュージーランドドルNZD (New Zealand dollar)
イギリスポンドGBP (British Pound)
タイバーツTHB (Thai Baht)
日本円JPY (Japanese yen)
香港ドルHKD (Hong Kong dollar)
人民元RMB (Renminbi)
HSBC香港上海銀行で取扱の通貨

3) 外貨を外貨のまま出入金・管理できる

HSBC香港上海銀行のマルチカレンシー口座では、外貨をそのまま現金で預入れ、または引出しすることが出来ます。

日本の金融機関だと、外貨は為替手数料がたっぷり乗った両替レートで日本円にしてから、日本円を銀行に預入れすることになります。また、外貨預金していても、そのまま外貨を現金で引出すことは出来ず、こちらも為替手数料がたっぷり乗った両替レートで日本円にすることとなります。

そして、日本で外貨を現金で購入、売却するとなれば、為替手数料はより一層と高くなり、ドル円でも3円ぐらいマージンを取られた両替レートでの取引を強いられることとなります。

しかし、一方、HSBC香港上海銀行の口座では外貨を現金で出し入れすることが出来、外貨を外貨のまま管理できます。日本のように無駄に高い手数料を取られていく理不尽な状況に置かれることはなく、複数の通貨で資産を持つにあたり、理想的な環境であると言えます。

(4) 割安な海外送金手数料

HSBC香港上海銀行では、インターネットバンキングを利用して海外送金すると、100 香港ドル(約1,500円)という手数料で行うことが出来ます。一方、日本の銀行から海外送金を行うと、5,000円程度の送金手数料が徴収されますので、HSBC香港は割安な手数料であることが分かるかと思います。

(5) 充実の機能を持つインターネットバンキング

HSBC香港上海銀行は、インターネットバンキング機能が充実しています。そのため、香港にいなくてもほとんど全ての口座操作をオンラインで済ませることが出来、海外投資を日本を含め、海外から行い人にとって、大変利便性の高いものとなっています。

インターネットバンキングで提供されている機能は、残高照会や外貨両替をはじめ、海外への送金指示、定期預金などが含まれています。また、投資口座を開設していれば、香港株や投資ファンドの売買もオンラインで行うことが出来ます。

また、HSBC香港は利用者も多い為、インターネットバンキングの利用方法などがインターネットでも多くの方が情報を公開しており、参考にすることが出来ます。

(6) HSBC香港を海外投資のハブとして利用する

HSBC香港上海銀行で口座を開設する最大の理由は、海外投資のハブとして利用する為です。上記のように、HSBC香港は外貨の入金や送金を行う上で優れており、フレンズプロビデントやスタンダードライフやアジアス、サンライフなどといった人気の積立投資を行う際に、積立金の送金や引き落とし、満期時の投資資金受取の際に、利便性の高いHSBC香港の口座を支払口座として、利用することが出来ます。

また、積立投資を行うに際し、毎月の積立金支払いをクレジットカードでする方が多いかと思いますが、HSBC香港の銀行口座からの引落しに切り替えて支払うことも出来ます。これを利用して、円高の際にはクレジットカードで積立金を支払いつつ、まとまった日本円をHSBC香港の口座に移し、円高で有利な為替レートで香港ドルに両替を行い、一旦、円安になると、円高時に有利な為替レートで両替しておいたHSBC香港の口座内の香港ドルから月々の積立金支払いを行う、という運用を行うことが出来ます。

(7) 世界各地のATMから引き出せる現金

預け入れたお金は世界中にあるATMから引出すことが出来、HSBC香港の口座から香港でも、アメリカでも、ヨーロッパでも現地通貨で引出すことが出来、とても利便性が高いです。海外によく出掛ける方であれば、多くの現金を絶えず携帯せずに、必要な時に必要なだけ現地通貨を引出す、安心・安全です。

もちろん、日本のATMからも日本円を引き出すことが出来、ゆうちょ銀行やセブンイレブンにあるセブン銀行ATM、都市銀行のATMなどを利用することが出来ます。香港まで足を運ばなくても、口座から出金できるというのは、急に現金が要り用になった時に心強いことでしょう。

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